脱!公務員(学校の先生)だりのブログ

学校の先生辞めました!教育や働き方、他色々を発信していくブログです。

教育・時事ネタ:そしてだれもいなくなる?

だりTです。こんばんは(^^)

見ていただきありがとうございます。

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今回はこの富山県でのニュースについて。

始業式の日に、学級担任が発表できず…。なぜか?

人がいないからです!!

その後、退職した人の再任用や現場内でのやりくりでなんとかしたようです。

そもそもなぜ、臨任講師なのか

臨時的任用講師、つまりは常勤講師のことですが、なぜ講師が足りないのか考える前に、なぜ正規の教員がいないのか考えてみます。

まず、こどもの人数に応じて、常勤の先生の人数が決まってきます。基礎定数と呼ばれるものです。また、不登校など課題に対応するために配分される枠もあります。加配定数と呼ばれるものです。この学校に配置できる先生の人数自体は減っていないのですが、少子化を想定して正規の教員の人数を削減する動きがあります。

文科省は現場の実態を考慮して、教員の人数を増やそうとしています。対して財務省少子化で子供の数が減っているので、教員の人数を削減したい。

先生は、県や市に雇われている地方公務員です。給料は地方自治体がだしますが、義務教育費国庫負担制度により国が3分の1を負担しています。財務省はここを減らしたい。正規教員ではなく、より人件費が安く済む臨任講師なのは、そんな文科省財務省の妥協点に行き着くようです。

臨任講師がいないのは

今までの記事でも述べましたが、正規の教員と仕事内容はほとんど変わらないけど、お給料は安いのが常勤講師です。学級担任はなるべくもたせないようにする、という暗黙の了解もあるのですが、全ては学校事情で決まります。

昨今、報道されている通り、学校現場の労働環境は、いいとは言えません。講師という仕事に魅力を感じるか。いや、感じないというのも仕方ありません。いい部分もある仕事なんだけど…決しておすすめはできません。

先生の数を増やしたいけど、十分な財源は確保できない。なんとか増やしても給料は安い。そして労働環境はちょっとおかしい、というわけです。

能力のある人ほど、先生という職業は選ばない?

現状、労働環境がちょっアレなわけですが、そんな中、小学校からの英語教育や道徳の教科化など、新たな取り組みが追加されました。

小学校の先生も英語指導力が必要になりますが、それ以上に、中高の英語教育について、文科省は英語教員に英検準一級以上かそれに相当する資格、英語力を持っているのが望ましいといった旨を公表しました。

英検準一級 = TOEICで750点くらいはとれるレベル(らしい)

人に教える仕事なので、能力とそれを身に着ける努力ができる資質はあるべきなのでしょう。ですが「そんな英語力が身についているなら、他のもっといい仕事を選べる」と知り合いの英語科が言っていました。

過去、民間企業で働いていて、転職して先生になったという人も周りには結構いたのですが、比較して教育現場の労働環境はやっぱりおかしいそうです。

労働環境はちょっとおかしい、でもなんか仕事に就くためのハードルは上がっている、というかそんな人材は最初から先生を選ばないということになってしまうようです。

学校が落ち着くとなぜか、忙しくなることも

加配定数という言葉が出てきましたが、いわゆる不登校加配だとか生徒指導加配という先生の枠があります。これはつまり、不登校や生徒指導困難校という課題が解決したと判断されたり、小康状態になるといなくなるかもしれないのです。

当然ながら、先生の仕事はそんなに分業化も整理もされてません。仮に不登校加配の先生であろうとも、生徒指導加配の先生であろうとも、他の先生方とほとんど同じように色々な仕事を手掛けていて、いなくなると代わりに誰かがやらないといけないわけです。学校の中は落ち着いたはずなのに、体感的に忙しくなった…となるわけです。

あらゆる意味で、働きやすく

だりTが現役のときは、きめ細かな支援のための少人数学級や個別指導の体制についても、そんなにやりたいならやってもいいよ。でも、現場の人手は増やさないから、今のままの人数でなんとかしてね(^^)というのが実態でした。現場の人手が増えていく可能性があるのはいいことです。ただ、「生徒を最優先に、生徒に合わせて」という部分は譲らないにしても、現状の在り方ではなく業務内容の精選や管理、何より現場の先生方の意識が変わっていかなければ、魅力を感じる職業になってはいかないかと…(^^;)